018 |
|
著者 |
刈谷 剛彦 (かりや たけひこ:元東京大学・教授,現オックスフォードフォード大学・教授,社会教育学者) |
書名 |
グローバル化時代の大学論@ 「アメリカの大学・ニッポンの大学」(TA,シラバス,授業評価) |
出版社等 |
中央公論社,中公新書ラクレ429,2012年9月10日,274ページ(1992年に玉川大学出版部から刊行された同名の著書をベースに,章の削除と追加をし,新書版にしたもの) |
一言紹介 |
自己の教育体験をもとに,1990年代初めのアメリカの大学でのTA,シラバス,授業評価の意義と実態を記述.日米の大学の差異をもとに次のように主張する.「(略)このようにして見ると,日本における大学教育は,通常考えられている以上に積極的な意味と可能性を持っていることがわかる.受験勉強とは異なる学習をどれだけ学生たちに与えることができるか.(略)ゆっくりと,幅広く,深く,ものごとを追求する学習の機会をどのように学生たちに与えられるか.外部からの強制によらない『学習』を可能にする条件が大学には備わっているのである.TA制度もシラバスも授業評価も,そうした大学教育の可能性を広げる方向で『日本化』される必要があるだろう」(220ページ).然りだが,どのように日本化するのかが問題.
(2012年9月) |