待機電力の節約効果 |
ずっと前から考えてはいたのだが,実行していなかったことがある.それを今年の9月から行ってみたところ,思いもかけず大きな効果があることがわかったので,ここで紹介したい.それは,電化製品の待機電力の節約のことである. 電化製品の中には,使用していないときでも少しの電力を使って「待機」し,リモコン操作で即座に起動できるようになっているものが多い.この待機のときに使用している電力が,待機電力である. 私のマンションでも,購入の古いものから,テレビ(1995年購入),エアコン(1996年),カセットテープデッキ(1996年),β型のビデオ(2000年:まだ製造,販売されているのをご存知ですか),VHS型のビデオ(2003年購入),そしてMDカセット(2005年購入)がこれにあたる. このうち,テレビは,以前からメインスイッチを切ることにしているので,これは待機させていないことになる.また,エアコンは,夏の盛り以外はコンセントを抜いているので,これも対応していたことになる. さて,9月の中旬に4個口のスイッチ付きのテーブルタップ2本(1400円/本)を購入し,上記のものを使用していないときは,電気を完全に遮断することにした.この場合,テーブルタップが見えるところにないとスイッチを切れないので,部屋の見栄えが多少悪くなってしまうが,これはしょうがない. それから1か月半が過ぎた11月の初め,11月分(実際は10月に使用した電力)の電気料金の通知が来た.電気料金は,2880円とのことであった(一人暮らしでこの料金は多いのであろうか,それとも少ないのであろうか,気になるところである). このマンションに移った1995年から,私は,電気,ガス,水道などの料金を,ずっとメモにとって残している.そこで,昨年までの料金と比較してみた.その結果,一月あたり3000円を割ったことは一度もないこと,2001年から2005年までの5年間の11月分の電気料金の平均は3162円であったことがわかった.すなわち,今年は282円分,例年より低い額になったことになる.約9%の節約である.この節約が同じように続けば,10か月でテーブルタップ購入の元は取れることになる.たった四つの電化製品の待機電力をゼロにしただけでこうなのである.今まで,随分と無駄に電気を使っていたものだ. さて,待機させていないのだから,当然不便なことも起こる.このうち,リモコンでスイッチがはいらないのはしょうがない.問題はビデオである.内部時計が止まってしまうので,予約録画をしたいときには,そのつど時刻合わせが必要となる.これはまったく不便である.もっとも,私の場合,あまり録画もしないので,そのときはそのときとするしかない.でも,ノートパソコンのように,電源周波数を用いた時計ではなく,充電式乾電池で時計の情報を保持できるようなシステムに変えることができると思うのだが,どうしてそうしないのだろうか. 待機電力をインターネットで調べたら,日本の電化製品は技術力に優れているので,低電力化が著しいとのことである.最近製造された電化製品を使用している人は,行ったとしても私のような大きな効果が得られないのかもしれない.それでも,試してみるのも十分に価値はあるのではなかろうか. ところで,このスイッチ付きテーブルタップには,スイッチをオンにすると,それを知らせるため,電球が光る仕掛けとなっている.時々,テーブルタップのスイッチをオフにするのを忘れてしまう.そうなったときは,電化製品の待機電力以外に,この電球分の電力が使用されるので,前よりも電気を使っているはずである.さて,朝の忙しさで切り忘れると,帰宅後,暗い部屋でこうこうと光っているテーブルタップを見る羽目になる.これにはまったくがっかりである. 2006年11月15日記 website top page |