研究内容
Research

トピックス一覧

  • 2015.03.20

    惑星・系外惑星専用望遠鏡計画の進行

     地球物理学専攻の太陽惑星空間系(C領域)では、口径60cmカセグレン・クーデ望遠鏡「T60」を福島県飯舘観測所からハワイ・マウイ島ハレアカラ観測所へ2014...

  • 2015.04.29

    惑星大気の行方を探る

     地球や惑星の大気は、太陽紫外放射や太陽風(太陽から常時吹き出す超音速のプラズマ流)の影響を受けて、宇宙空間に絶えず流出しています。惑星が保有する大気量や組成...

  • 2015.06.12

    北極域における温室効果気体の観測

     二酸化炭素(CO2)やメタン(CH4)などの温室効果気体が人間活動に伴って急速に増加しており、様々な地域で温暖化が顕在化しつつあります。この問題に対応するた...

  • 2015.07.07

    ストロンボリ火山における地震・地殻変動観測

    地中海に浮かぶエオリア諸島のひとつ,ストロンボリ火山(イタリア)は,紀元前から噴火を続けるヨーロッパを代表する活動的な火山です.現在も数分から数十分間隔で爆発...

  • 2015.08.19

    北半球の寒気の生涯(生成・流出・消滅)に係わる2つの寒気流

    [最近の研究から] 気象学・大気力学分野では、温位座標を用いた大気大循環研究の応用の一環として、寒気の「生涯」に関わる研究を始めた。 「適当な温位」を敷居値と...

  • 2015.09.29

    海域における地震・地殻変動観測

     巨大地震の多くは,海の下にあるプレートとプレートの境目で起こります.しかし,プレートの沈み込みに伴って発生する海底下の地震活動や地殻変動は,発生場所から遠い陸...

  • 2015.11.02

    海洋のベンチレーションの研究とアルゴ計画

    地球表面の70%を占め,平均水深が約3800mにも及ぶ海洋は,大気の約1000倍の熱容量をもち,気候の形成・維持に決定的な役割を果たしています.地球温暖化の問題...

  • 2016.02.01

    人工衛星を利用した海面水温観測の進展

    海の表面付近で測定された水温を「海面水温(Sea Surface Temperature, SST)」といいます。冒頭の図は、日本付近の海面水温分布図の一例で...

  • 2016.03.06

    宇宙プラズマの謎に挑む 放射線帯の消滅・再形成過程の研究

    図2a.ERG衛星搭載用プラズマ波動受信機の開発風景. 宇宙空間は電離大気であるプラズマで満たされています。宇宙プラズマは非常に希薄であるため、電子やイオン同...

  • 2016.04.01

    沈み込み帯の火山活動 ~蔵王山における観測研究~

    環太平洋火山帯に位置する日本は,全世界の火山の約1割が集中する世界でも有数の火山大国です.これらの火山は,日本列島下に沈み込むプレートの運動によって形成されたも...

  • 2016.06.07

    日射量の長期変動

    図1. 東北大学大学院理学研究科に設置されている日射計(短波放射計、左、中央)および長波放射計(右)  大気と海洋、そして陸域で構成される地球の表層は、太陽か...

  • 2016.07.12

    木星磁気圏での火山爆発に伴うプラズマ変動

    図1. T60望遠鏡で観測した木星を取り巻く高密度プラズマ発光(プラズマトーラス)。中央の木星はフィルタマスクで減光されている。 地球物理学専攻の太陽惑星空間...

  • 2016.08.03

    地震波異方性トモグラフィーで日本列島下のマントルの動的状態を捉える

     地球物理学専攻の固体地球系領域(A領域)沈み込み帯物理学分野では,大量のP波とS波の走時データを用いた解析から,日本列島下のマントルにおける地震波速度異方性を...

  • 2016.12.12

    欧州火星探査衛星Trage Gas Orbiter火星軌道投入に成功

    Fig.1 搭載機CaSSISによって撮影された火星赤道近傍の表面画像. 1pixelが7.2mに相当. (Credit: Roscosmos/ExoMars...

  • 2017.03.27

    インドネシアBiak島での赤道域成層圏大気採取実験

    写真2 大気球に取り付けたビデオカメラによりインドネシアBiak島上空の高度30 kmで2015年2月28日に撮影された風景。 我々は1985年以来、日本や南...

  • 2017.05.20

    地震波ノイズを用いて地下を監視する

    図 桜島での地震波速度変化(青丸:2012年-2014年,全15観測点ペアの平均)と面積歪(赤十字)[Hirose et al., 2017] 地面は,地震の...

  • 2017.08.09

    観測ロケット実験による極域電離大気流出過程の研究

    図1:NEI/PWM電子回路部の較正試験の様子 観測ロケットは、高度約80 km以上の電離圏を直接観測できる唯一の観測手段です。中性気体で構成される下層大気と...

  • 2017.09.22

    海に降る雨

    図1 2016年12月5日 仙台湾にて撮影。  雨といえば集中豪雨など災害絡みで話題になることが多いですが、今回は日本周辺海域における長期的な雨の降り方の傾向...

  • 2017.12.07

    プレート沈み込み帯ではなぜ地震活動が活発なのか?

    日本の国土面積は世界の僅か0.25%を占めるにすぎませんが,全世界で発生する地震のうち実に20%が日本で発生しています.日本列島は4つのプレートが衝突しているた...

  • 2018.01.17

    シータオーロラの謎が明らかに

    図1. 北極域に出現したシータオーロラの画像(Obara et al. GRL, 1988) 。一本の筋が真夜中から真昼に向かって伸びている。 オーロラを宇宙...

  • 2018.04.06

    海と大気が織りなす美しい物語

    図1.海洋観測中に撮影された北太平洋上での一風景。 船に乗ったことがありますか? 陸地から遠く離れた海に繰り出したことがありますか? そこでは360°の全方位...

  • 2018.06.13

    データ同化で地震・火山現象を理解し予測する

    図1:余効すべりの時間発展(動画は文末に掲載)。(Kano et al., 2015, Geophysical Journal International) ...

  • 2018.09.11

    2018 火星巨大ダストストーム

    図. MRO搭載MARCIによって撮影されたダストストーム発生前後の火星. (copyright by NASA) 人類が火星を探査する意義は幾つかあります。...

  • 2018.12.07

    気候変動に適応するための気象研究

    図1、太平洋側(上段)と日本海側(下段)の極端な降雪現象の確率密度分布。分布図は、左から順に、現在の気候場(左)、産業革命前から気温が2度上昇した気候場(中央...

  • 2019.07.31

    木星と氷衛星がなす系を生命環境として理解する

    私達「太陽惑星空間系グループ」の最終目的の1つは、惑星、衛星、それらの周囲の宇宙空間で構成される系を、生命環境として普遍的に理解することです。私が特に注目して...

  • 2019.10.17

    千島海溝根室沖における複合海底測地観測網の構築

    図1. GNSS-A観測用の海底局設置時の様子.海上の船舶等との距離は音響測距で行う 2017年12月に,政府地震調査研究推進本部は,北海道沖の千島海溝沿いで...

  • 2020.01.22

    深層学習による大気計測手法の提案

    図1. 深層学習を用いたカメラ画像(左)からの雲光学的厚さ(右)の推定(Masuda et al., 2019)。 深層学習(ディープラーニング)を用いて天空観...

  • 2020.04.24

    太陽中性子の新しい観測

    図1: 宇宙飛行士や人工衛星を取り巻く宇宙環境(模式図) 地球を取り巻く宇宙空間には、図1に示すように、種々の宇宙放射線が存在している。具体的は、超新星爆発に...

  • 2020.07.03

    超高解像度気象シミュレーション

    図1 台風全域の超高解像度シミュレーションにより再現された雲  スーパーコンピューター(スパコン)の性能は年々進歩しており、TOP500という全世界のスパコン...

  • 2021.01.15

    38億年前の「海があった時代の火星」に迫る

    図1:「海を持つ火星」の想像図。(提供:NASA/GSFC)  現在の火星表面の環境は、平均温度約-70℃と寒冷であり、大気圧も約0.007気圧と非常に希薄な...

  • 2021.05.21

    光ファイバーで振動を捉える

     今日、海底を含めた世界中に光ファイバーケーブルが張り巡らされ高速な情報通信を行うことが可能です。この数年、地震学の分野では、この光ファイバーケーブルを通信では...

  • 2021.09.14

    過去の気象を再現する

    図1.2018年7月5-7日の積算降水量。左図が実際の観測(気象庁解析雨量)、中図が既存の再解析(気象庁55年長期再解析。格子間隔約50km相当で全球を対象と...

  • 2021.10.22

    理論とシミュレーションで解き明かす宇宙プラズマの乱流加熱

    図1:宇宙空間の中でイオンや電子が乱流によって加熱されるイメージ図。太陽風や降着円盤など様々な天体現象に共通する普遍的なプロセス。 乱流とは、大小さまざまな大...

  • 2022.01.11

    地球物理学専攻合同機械学習勉強会の取り組みと研究例

    近年、人工知能は様々な科学研究において利用されるようになってきています。地球物理学においても例外ではなく、この数年で非常に多くの研究成果が学会や論文で報告されて...

  • 2022.03.08

    北極海は主要なCO2吸収域

    図1 . 単位面積当たりのCO2交換量(1997年1月から2014年12月までの平均値;負値が海洋吸収を示す) 産業革命以後、人間活動によって、CO2が排出さ...

  • 2022.07.12

    脈動オーロラの謎を解き明かすLAMPロケットの打上げに成功

    図1. 脈動オーロラに向かって飛翔する観測ロケットLAMP (Justin Hartney氏提供, (C)NASA). 打ち上げ動画はこちら 「れいめい」衛星...

  • 2022.10.26

    南極・昭和基地における大気重力波のスーパープレッシャー気球観測

    大気重力波とはその名の通り大気中を伝わる波動現象の一つで、主に地表付近で地形の影響や高気圧・低気圧といった気象現象により発生します。雲が何列も筋状に並んでいるの...

  • 2023.05.10

    ソフトバンクの独自基準点データを利活用する産学連携コンソーシアムの設立

    地震や火山噴火にともなう地殻変動を高い精度で計測することは,それら現象の理解を進める上できわめて基本的かつ重要な情報です.こうした地殻変動を精密に捉える手段とし...

  • 2023.08.30

    海洋観測の歴史を知り、社会の歴史を学ぶ

    現在、『観測史上最長』とされる黒潮大蛇行が続いています(図1の青い囲いの部分)。加えて黒潮は、「房総半島沖で列島を離れ、東流する」という、長年、海洋学者が持ち続...

  • 2023.11.27

    地殻内流体の移動と 2023年5月に能登半島北東部で発生した M6.5の地震

    古くから、地震の発生に地殻内での流体の移動が影響している可能性が指摘されてきました。地殻内に存在する断層に水などの流体が浸入した際、その断層の強度か...

  • 2024.04.16

    日欧共同水星探査機BepiColombo:オーロラの源を創る水星コーラス波動を発見

    図1:水星朝側でのコーラス波動発生のイメージ図(水星画像:NASA/Johns Hopkins University Applied Physics Labo...