地球物理学は、物理学を基礎とし、地球はもちろん太陽系内の様々な惑星までを研究対象とする広大な学問領域です。固体地球、海洋、大気、そして各惑星を取り巻く宇宙空間の現象を探求します。 宇宙から眺める地球は、静かに、美しく、青く輝き、多くの人々を魅了してきました。さらに、地球は生きています。地震、火山噴火、大気・海洋現象、オーロラ、磁気嵐などのさまざまなスケールのダイナミックな自然変動が、地球や太陽系の惑星には溢れています。地球物理学の魅力は、雄大な自然界の営みを間近に感じながら学問を進めるところにあります。 雄大さや美しさで称えられる一方で、自然現象は、時として、私達も決して忘れることのできない震災や、気象災害、宇宙活動や惑星探査における放射線障害などももたらします。また、地球温暖化による環境変動は看過できない状況にあります。自然災害や環境問題に立ち向かってゆく上で、地球物理学は社会の中で大きな役割を担うことも期待されています。 地球物理学コース・専攻は4つの基幹講座と3つの観測・研究センターからなり、およそ50名の教員が在籍しています。これらの講座とセンターは、固体地球系(A)、流体地球系(B)、太陽惑星空間系(C)の3つの研究領域に緩やかに分かれており、互いに連携を保ちつつ、教育・研究を行っています。また、本コース・専攻と災害科学国際研究所(IRIDeS)や変動海洋エコシステム高等研究所(WPI-AIMEC)は、教員が互いに兼務し、自然災害科学や海洋生態系変動の研究・教育を協同で行っています。 本コース・専攻を志す皆さんと、自然現象における真理の探求を目指すとともに、人間と自然環境とのよりよい関係の構築に貢献していきたいと考えています。詳しくは、各領域のページ(固体地球系(A)、流体地球系(B)、太陽惑星空間系(C))をご覧ください。