2016.11.25
プレスリリース
海底地殻変動データを用いて 東北地方太平洋沖地震に引き続くゆっくりすべりを高分解能で検出 ―巨大地震の発生過程の理解に重要な知見―
国立研究開発法人海洋研究開発機構の飯沼卓史研究員と東北大学大学院理学研究科の日野亮太教授、三浦哲教授、内田直希准教授は、東北大学災害科学国際研究所の木戸元之教授らとともに、2011年東北地方太平洋沖地震の震源域周辺で得られた海陸の地震・地殻変動データを解析し、この地震後、地震の際にすべりを起こした領域の周辺でのみで余効すべりと呼ばれるゆっくりとしたすべりが発生していたことを見出しました。このことは、巨大地震の発生域が、断層面の摩擦状態によって規定されていることを示すとともに、東北地方太平洋沖地震では破壊が及ばなかった三陸沖北部で、その後ひずみがたまっていることを示すものです。
この研究成果は、2016年11月17日の英国の科学雑誌「Nature Communications」電子版に掲載されました。